

東京理科大学薬学部卒業後、修士課程に進学し、東京理科大学大学院薬学研究科修士課程を修了。その後、博士課程に進学し、東京大学大学院薬学研究科博士後期課程を修了。大学院在学時に、物件を探し薬局を創業し、2016年にケーファーマシー株式会社を設立後、代表取締役に就任。
いつも同じシーズンだけ頭痛に悩まされている方、もしかしたらその頭痛は花粉症からくるものかもしれません。
花粉症による頭痛は、一般的に春や秋など、花粉が飛散する季節に多く見られる症状です。花粉症は、アレルギー反応によって鼻や目の症状が現れることが一般的ですが、頭痛もその一つとして現れることがあります。花粉症による頭痛にはいくつかの原因が考えられます。
花粉症による頭痛は、一般的に春や秋など、花粉が飛散する季節に多く見られる症状です。花粉症は、アレルギー反応によって鼻や目の症状が現れることが一般的ですが、頭痛もその一つとして現れることがあります。花粉症による頭痛にはいくつかの原因が考えられます。

①花粉症による鼻づまりからくる頭痛
花粉症による最も一般的な症状は、鼻水や鼻づまりです。鼻が詰まることで、呼吸がしづらくなり、酸素の取り込みが十分でなくなる場合があります。また、鼻づまりがひどくなると、副鼻腔(鼻の周りの空間)に圧力がかかり、副鼻腔炎(蓄膿症)を引き起こすことがあります。この副鼻腔炎が原因で頭痛が生じることがあります。副鼻腔が炎症を起こすと、顔の前面や額のあたりに鈍い痛みや圧迫感が感じられることがあり、これが頭痛として現れます。花粉症によって鼻づまりが悪化すると、これに関連した頭痛が起こりやすくなります。
②アレルギー反応による炎症からくる頭痛
花粉が体内に入ると、体の中にある免疫系が過剰に反応し、アレルギー症状が現れます。アレルギー反応によって、ヒスタミンやサイトカインという化学物質が放出され、体内で炎症を引き起こします。この炎症が、血管拡張を引き起こし、脳内や顔の周りの血管に影響を与えることがあります。この血管の拡張が、頭痛の原因となることがあります。特に、花粉症によるアレルギー反応が強いと、頭痛が強く感じられることがあります。
③目のかゆみや疲れが頭痛を引き起こす
花粉症の症状の中には、目のかゆみや目の充血もあります。花粉が目に入ると、目をこすったり、目を使う時間が長くなったりすることで、目の周りの筋肉が疲労し、眼精疲労が引き起こされることがあります。眼精疲労が進むと、それが頭痛として現れることがあります。目を使うことにより首や肩の筋肉も緊張し、これが原因で頭痛が悪化することもあります。
④ストレスや睡眠不足が頭痛を引き起こす
花粉症の症状により、日常生活が不快になったり、睡眠の質が低下したりすることがあります。これにより、ストレスや疲労感が増し、頭痛を引き起こすこともあります。特に、花粉症が長引くことで、体力や精神的な疲れが溜まり、それが頭痛に繋がることが考えられます。
⑤花粉症の治療薬による副作用からくる頭痛
花粉症の治療には、抗アレルギー薬や点鼻薬が使われますが、これらの薬が原因で頭痛が現れることがあります。抗アレルギー薬は、眠気や口の渇きなどの副作用があることが知られていますが、これらの副作用が原因で頭痛を感じることもあります。また、点鼻薬には血管を収縮作用のものがあり、長期間使用すると薬の効き目が弱くなり、鼻づまりが悪化することがあります。これにより、頭痛が生じる場合もあります。

~花粉症による頭痛を軽減するための方法は!?~
✅医薬品を使う
花粉症による頭痛を軽減するための最も一般的な方法のひとつは、薬を使うことです。以下の薬剤が効果的です。
<抗ヒスタミン薬>
抗ヒスタミン薬は、花粉症の症状を軽減するために広く使用されている薬です。これにより、花粉症を引き起こす原因になっているヒスタミンの分泌が抑制され、鼻水や鼻づまり、目のかゆみなどの症状が改善されます。これによって頭痛も軽減されることがあります。市販薬としては、アレグラやアレジオンなどがあります。ドラックストアで買える花粉症市販薬は、今、たくさんあります。薬剤師に相談してみてください。
<点鼻薬>
鼻づまりがひどい場合、点鼻薬が効果的です。ステロイドを含んだ点鼻薬は、鼻の炎症を抑える効果があり、鼻づまりが改善されることで頭痛も軽減されます。ただし、使用方法を守り、長期間使用しないようにすることが大切です。
<痛み止めの使用>
頭痛が強い場合、痛み止めの薬(鎮痛剤)を使用することも一つの方法です。市販の鎮痛剤としては、アセトアミノフェンやイブプロフェン、ロキソニンなどがあります。これらは直接的に頭痛を和らげる効果がありますが、花粉症の根本的な原因には対処していないため、長期的な解決にはならないことを理解しておくことが大切です。
✅アレルギーを抑える生活習慣の改善
<花粉対策を徹底する>
花粉症による頭痛を軽減するためには、まず花粉に触れないようにすることが重要です。外出時には、花粉対策用のマスクや眼鏡を着用し、花粉が飛んでいる時間帯(特に午前中や風の強い日)は外出を避けることを心掛けましょう。また、帰宅後は衣服をよく払って花粉を落とし、手洗いや顔洗いをして花粉を体から取り除くことが大切です。
<室内環境を整える>
花粉が家の中に入らないように、窓を閉めたり、空気清浄機を使用したりすることが有効です。また、寝室の湿度を調整して快適な環境を作り、花粉が飛散しにくいようにします。寝具の洗濯や掃除も定期的に行い、花粉の付着を防ぎましょう。
<温かい湿布や蒸気療法>
温かい湿布を額や鼻に当てることで、血の巡りが促進され、痛みが和らぐことがあります。また、蒸気を吸うことによって、鼻づまりが緩和され、呼吸が楽になるとともに、頭痛が軽減されることがあります。お風呂やシャワーで蒸気を浴びることも効果的です。
<適度な運動>
体を動かすことは、血流を良くし、ストレスを軽減するために有効です。軽い散歩やストレッチなどは、頭痛を軽減する助けになります。ただし、花粉が飛散している時間帯に外出するのは避けましょう。
<十分な睡眠をとる>
花粉症による頭痛を軽減するためには、良質な睡眠が重要です。疲れが溜まると頭痛が悪化することがあるため、睡眠環境を整え、しっかり休息を取ることが大切です。特に花粉症の症状がひどい時期には、なるべくストレスを避け、リラックスした状態で眠ることが効果的です。
✅食事と水分補給
<抗炎症作用のある食事>
食事にも気を付けることで、花粉症の症状を軽減することができます。特に、抗炎症作用のある食品を摂取することが有効です。例えば、オメガ-3脂肪酸を豊富に含む魚や、ビタミンCが豊富な野菜や果物を摂取することが勧められます。また、抗酸化物質を多く含む食品(例えば、ブルーベリーやナッツ類)も効果的です。
<水分補給>
体が脱水状態になると、花粉症による症状が悪化し、頭痛が引き起こされやすくなります。こまめに水分を摂取することで、体内の水分バランスを保ち、症状を軽減することができます。
✅精神的なリラクゼーション
<ストレス管理>
ストレスも花粉症による頭痛を悪化させる要因の一つです。ストレスを軽減するために、リラクゼーション法や深呼吸、瞑想を取り入れることが効果的です。リラックスすることで、頭痛が軽減されることがあります。
まとめ
花粉症による頭痛を軽減するためには、まず花粉を避けることが最も重要です。その上で、薬物療法、生活習慣の改善、自然療法などを組み合わせて対策を取ることが有効です。また、症状がひどくなる前に早期に対策を講じることが、頭痛の予防に繋がります。花粉症は個人差があるため、自分に合った方法を見つけ、辛い症状を軽減して快適な日々を過ごしましょう。