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【2025年最新版/薬剤師監修】今年のインフルエンザの症状・予防方法・出勤停止期間は?
2025.02.02 | 薬剤師・薬学博士 小林和正

<監修薬剤師:小林和正>

東京理科大学薬学部卒業後、修士課程に進学し、東京理科大学大学院薬学研究科修士課程を修了。その後、博士課程に進学し、東京大学大学院薬学研究科博士後期課程を修了。大学院在学時に、物件を探し薬局を創業し、2016年にケーファーマシー株式会社を設立後、代表取締役に就任。

     


   

インフルエンザは毎年、11月ごろから始まり、3月の春先まで続く季節性のウイルスです。2024年~2025年にかけてのピークは、昨年の12月末から始まり、2月に入ってからはピークも落ち着いてきたようです。しかし流行が終わったわけではないので、まだまだ予防・注意は必要ですね!

   

~インフルエンザの今年の症状は?~

   

主な症状は下記です。

・38度以上の急激な高熱

痰、咳

鼻詰まり、鼻水

のどの痛み

・頭痛、関節痛などの全身症状

嘔吐、下痢

       

その中でも、今年は下痢や嘔吐などの胃腸症状を訴える方が多く、胃腸炎かな?と放置してしまうケースが多くあるようです。症状の重症化や感染拡大を防ぐためにも、上記のような症状を感じたら、お近くの医療機関に相談してください。

   

   

~インフルエンザを予防するためには~

     

①インフルエンザはどこから感染する?

感染経路は2つあります。『飛沫感染』と『接触感染』です。

飛沫感染接触感染
ウイルスに感染した人のくしゃみ、つば、咳などから飛沫したウイルスを
別の人が鼻や口から吸いこむことで感染する。
★学校や職場など、
人の多いところで感染しやすい。

ウイルスに感染した人が
くしゃみや咳をした際、
手や体にウイルスが付着し、
さらには周りの物に付く。
別の人がその物に触ることで、
ウイルスが鼻や口の粘膜に入り、感染する。

   

②正しい方法で、インフルエンザ感染対策・予防をしましょう!

・手洗い、うがい

帰宅時はもちろん、食事前や料理をする前など、流行時期は特にこまめに行いましょう。

うがいは、上を向いて喉の奥を洗ううがいが、特に効果的だと言われています。

   

・十分な休養と正しい生活習慣

免疫力をアップさせることで、インフルエンザウイルスに感染しにくくなります。そのためにも、ストレスを溜めないよう、十分に休息をとり、バランスの取れた食事や適度な運動などを心がけましょう。

   

・室内でのこまめな換気

冬は寒いですが、5-10分ほどでいいので、窓を開けて換気を心がけるといいでしょう。

また、台所・洗面所の換気扇などを活用すると、室内の温度を下げずに換気することもできます。

   

・インフルエンザ流行前に、インフルエンザワクチンをうつ

インフルエンザは人によっては、重症化し肺炎や脳症の合併症まで発展してしまうケースも少なくありません。特に基礎疾患のある人や、抵抗力の低い、高齢者や乳幼児は注意が必要です。

インフルエンザの予防接種は、インフルエンザの感染を予防できるだけでなく、重症化を防ぐのに効果的です。症状の悪化を抑え、感染しても軽症に抑えられる可能性もあります。

接種してから2週間ほどで免疫がつくので、

11月中には接種を終えておくのがいいでしょう。

※ワクチンをうっていても、100%予防ではないので、感染する場合もあります。

   

・マスク着用、人混みをなるべく避ける

人が多い繁華街などの外出はなるべく避けましょう。どうしても外出しなければいけない場合は、飛沫感染等を防ぐことができる不織布マスクを着用し、ウイルスを体に取り込まない対策をするようにしましょう。

  

~インフルエンザ感染したら、学校・職場はどのくらい休む?~

   

学校や職場では、集団感染が非常に起こりやすいため、感染を防ぐためにも、休養期間は守るようにしましょう。ではどのくらい目安として休めばいいのでしょうか?

    

現在、学校保健安全法では、発症日(症状があった日)を0日として「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで」をインフルエンザによる出席停止期間としています。

ただし、学校保健安全法にある通り、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めたときは、この限りではありません。かかりつけの医師に相談するようにしましょう。

    

     

   

   

インフルエンザが重症化した場合、有名な合併症に『インフルエンザ脳症』があります。

特に小さいお子さんに起こりやすいため、注意が必要です。いつもと違うなという感じがありましたら、すぐにかかりつけ医師に相談するようにしてください。

インフルエンザ脳症については、下記の記事でも紹介していますので参考にしてみてくださいね!