今回は季節の変わり目に多いといわれる蕁麻疹についてお話します。
蕁麻疹の原因とは
蕁麻疹になってしまう原因としては以下の事が挙げられます。
- 食べ物や薬に対するアレルギー
- 寒さや暑さ、圧迫、紫外線、汗などの物理的な刺激
- 感染症
- 疲労やストレス
- 全身性エリテマトーデス(SLE)、シェーグレン症候群などの基礎疾患
さらに、蕁麻疹の原因は大きく分けてアレルギー性と非アレルギー性に分けて考えられています。
整理すると下記のようになります。
アレルギー性 | ・食べ物 ・薬 ・花粉 ・動物の毛 |
非アレルギー性 | ・寒さや暑さ ・紫外線 ・汗 ・感染症 |
非アレルギー性蕁麻疹は、激痛を伴う場合もあり、原因としては、過敏体質と外的要因が組み合わさった時に症状が現れます。
このように様々なことが引き金となり、蕁麻疹が引き起こされています。
蕁麻疹になった時の対処法
まず一番大事なのは、蕁麻疹の原因が何かを知る事です。そして、その原因因子を取り除く事。
アレルギー性蕁麻疹の場合は、皮膚科などで行われているアレルギー検査で原因を特定できる場合があります。ただし、この検査で陽性が出たからと言っても、それら全てが蕁麻疹の原因とは限らないので、最終的には臨床的症状とこれまでの経過で判断する必要があります。
<蕁麻疹に対する対策>
- アレルギー原因が分かっている場合、アレルギーを引き起こす食事やお薬を把握し、徹底して避ける。
- 睡眠を十分にとり、生活のリズムを整え、疲れやストレスをためないようにする。
- 市販のお薬を用いて症状を抑える。
ただし、蕁麻疹には原因が分からないケースも多くあるため、原因を取り除く事が困難な場合があります。原因が分からなくても、薬によって症状をコントロールすることが多くの場合は可能ですので、症状の経過を見ながらうまく薬を用いて治療していくことが重要です。
蕁麻疹に効く薬のひとつに、抗ヒスタミン薬と呼ばれる飲み薬があります。
抗ヒスタミン成分の飲み薬は、蕁麻疹の症状に対して推奨される薬のひとつです。
なぜ抗ヒスタミン薬が使われるのか
では、なぜ蕁麻疹に抗ヒスタミン薬が用いられるのか。
蕁麻疹の大半は”痒み”を伴います。そこで、痒みが発生するメカニズムについてみていきましょう。
①アレルギー物質(花粉、食べ物、動物の毛 等)が体内に入ったり、物理的な刺激を受ける。
②アレルギー物質という異物や物理的な刺激によって作られたIgE抗体が、皮膚に多く存在する肥満細胞上に結合する。
③再び同じ、アレルギー物質が体内に入り、肥満細胞上のIgE抗体と結合したり、物理的な刺激を受けると、その刺激で肥満細胞からヒスタミンなどの免疫反応を起こす物質が放出される。
④放出されたヒスタミンが、神経や血管に作用して、痒みなどの蕁麻疹を引き起こす。
~現役薬剤師が選ぶ蕁麻疹に効果のある市販薬~
①ジンマート
★痒みを止めるだけでなく、冷感・収れん・抗炎症成分も配合しており、腫れや炎症を抑え痒みを鎮めます。
★用法用量
成人(15才以上):1日2回(朝・夕)、1回1錠服用。
★注意点
眠気が現れる場合があるため注意が必要です。
②アレルギール錠
★痒みを抑える成分に加えて、皮膚の炎症に効くビタミンも配合しており、蕁麻疹や湿疹の症状を抑えます。
★用法用量
年齢 | 1回量 | 1日服用回数 |
成人 (15歳以上) | 3錠 | 2~3回 |
7~14歳 | 2錠 | 2回 |
4~6歳 | 1錠 | 2回 |
4歳未満 | 服用しないで下さい。 |
★注意点
眠気が現れる場合があるため注意が必要
③レスタミンコーワ糖衣錠
★体内のアレルギー反応を改善しつつ、じんま疹や湿疹等のアレルギー症状を抑えます。 子供にも飲みやすい糖衣錠のため、甘く飲みやすい。
★用法用量
年齢 | 1回量 | 1日服用回数 |
成人(15歳以上) | 3錠 | 3回 |
11歳以上15歳未満 | 2錠 | 3回 |
5歳以上11歳未満 | 1錠 | 3回 |
5歳未満の幼児 | 服用しないこと |
★注意点
眠気が現れる場合があるため注意が必要です。
蕁麻疹の市販のお薬は、店内でも取り扱っております。皮膚症状でお困りの方は、下記店舗にお気軽にご相談ください。