今年は、インフルエンザ流行注意報が政府より発生されました!
全国で、新型コロナウイルスに加えてインフルエンザウイルスも猛威をふるっています。
インフルエンザとは?
感染した人の咳やくしゃみなどで、インフルエンザウイルスが空気に飛び散り、それを吸い込むことで感染し、喉や肺、気管支で増殖後、高熱や筋肉痛などの症状が現れることです。
例年、11~12月ごろから流行が始まり、1~3月ごろにピークを迎えます。
インフルエンザは通常の風邪よりも、高熱になる傾向があり、40度近くいくことも。さらに通常の風邪ではみられない、「筋肉や関節の痛み・全身のだるさ」があることが特徴です。
インフルエンザに伴う発熱に使う解熱鎮痛剤は?
発熱は悪寒、倦怠感など不快な感覚や脱水症状を引き起こしたり、小児では時々、熱性痙れんを誘発することがあるため、高熱には解熱薬が用いられます。しかし、インフルエンザに伴う発熱の解熱に対しては、使用できない薬や適さない薬があるので注意が必要です。
インフルエンザになった時に、使用してもいい解熱鎮痛剤は!
インフルエンザにかかり高熱が出た場合は、アセトアミノフェン製剤を使用するようにしましょう。代表的なものだと、カロナールと言われているお薬です。
そのほか、座薬のお薬だと、アンヒバ坐剤・アルピニー坐剤、粉薬でカロナール細粒というものもあります。
カロナール=アセトアミノフェンは、歯の痛みや頭痛などの痛みにも使われるお薬で、副作用のリスクが少なく、乳幼児から高齢の方まで使いやすいお薬となっています。
なぜアセトアミノフェン製剤以外のお薬はつかってはいけないの?
これには、インフルエンザ脳症という病気が関係しています。
インフルエンザ脳症、聞いたこともある人はいるのではないでしょうか?
インフルエンザ脳症とは、インフルエンザウイルスに感染後、脳浮腫(脳全体が腫れる)や脳圧亢進(脳内の圧が上昇)が起こり、その結果、けいれん・意識障害・異常行動などの急速に進行する神経症状がみられ、さらに血管が詰まったり、多くの臓器が動かなくなり、その結果、命に関わる重篤な恐ろしい疾患です。
インフルエンザ脳症に罹患した患者さんの約30%が死亡、約25%に何らかの後遺症が残ると言われています。患者の大半は15歳未満の小児ですが、成人の発症も少数報告されていますので注意が必要です。
当初、インフルエンザ脳症の原因はわかっていませんでした。現在も完全には解明されていませんが、1999、2000年のインフルエンザ脳炎・脳症研究班(森島恒雄班長)の報告によると、インフルエンザ脳症を発症した方が使用した解熱鎮痛剤に、ジクロフェナクナトリウムまたはメフェナム酸という成分を含んだ薬剤が使用されていたという報告があり、このジクロフェナクナトリウムとメフェナム酸がインフルエンザ脳症を引き起こしている可能性があることが指摘されました。
ジクロフェナクはボルタレンというお薬の成分、メフェナム酸やポンタールというお薬の成分で、どちらもNSAID(非ステロイド性消炎鎮痛剤)とういう部類のお薬です。
これらのことから、インフルエンザの発熱時にNSAIDを使用すると、インフルエンザ脳症を発症し、死亡に至る可能性がある見解が発表され、インフルエンザの発熱時にはNSAIDは使わないことが推奨されています。
あくまで可能性であり、NSAIDがインフルエンザ脳症を引き起こしているとは断定されていません。NSAIDを使用していない方でもインフルエンザ脳症を引き起こしている方はいるのです。
ですが!!インフルエンザの発熱時には安全のために、カロナールなどのアセトアミノフェン製剤を選択するようにしましょう!
解熱鎮痛剤で一般的なロキソニン(ロキソプロフェン)もNSAIDを代表する解熱鎮痛剤です。インフルエンザ時の発熱には使用を避けた方が良いと思います。
インフルエンザかも…迷ったときはどの解熱鎮痛剤を飲めばいい?
インフルエンザかわからないけど、家族や身内など周囲にインフルエンザの方がいて、可能性がある・・といった場合。安全のためにカロナールなどの、アセトアミノフェン製剤を選択しましょう。
市販薬にも下記のような、アセトアミノフェンを含んだお薬はございますので、薬剤師にご相談ください。
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アセトアミノフェン(=カロナール)とタイレノールの違いは?
こちらの違いについては、別の記事で詳しく説明しているので、下記参照してください。